正式名称は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。

国土交通省(旧:建設省)は、トラブルが急増し大きな社会問題となっていた退去時の原状回復にかかる契約・費用負担などのルールを明確にし、賃貸住宅契約の適正化を図ることを目的に、平成10年に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しました。
そして平成16年にはガイドラインが公表されて5年が経過したことから、裁判例(トラブルとなった具体的な箇所及び貸主・借主の負担割合など)を追加するなどの改定(改訂版)が行われました。
その後も、多くの問題が存在していたことから「負担区分の見直し」や「原状回復確認リスト」などが追加され平成23年に再改訂版が公表されました。

<利用にあたって>
1)このガイドラインは、賃料が市場家賃程度の民間賃貸住宅を想定しています。
2)このガイドラインは、賃貸借契約締結時において参考にしていただくものです。
3)現在、既に賃貸借契約を締結されている方は、一応、現在の契約書が有効なものと考えられますので、契約内容に沿った取扱いが原則ですが、契約書の条文があいまいな場合や、契約締結時に何らかの問題があるような場合は、このガイドラインを参考にしながら話し合いをして下さい。
※国土交通省ホームページより

このガイドラインは「国土交通省サイト」から無料でダウンロードすることが出来ます。

●「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)の構成
第1章 原状回復にかかるガイドライン
第2章 トラブルの迅速な解決にかかる制度
第3章 原状回復にかかる判例の動向

このガイドラインには裁判例などを考慮してまとめられた「原状回復の費用負担のあり方」の一般的なルールが書かれています。
私たち敷金診断士は、相談への回答や退去立会いの言動において「ガイドライン」に基づき明確に診断するように教育されています。